一流の育て方を読んだのでメモを残す
たまたま図書館で本書を手にしたのですが、子供を育てるという視点において目から鱗のオンパレードだったので、メモをブログにしたためます。 教育という観点もそうですが、家庭内での育児に関するナレッジもまだまだ閉じた世界の暗黙知に近い状態だと思うので、こういったものが形式知に変化して行った先のアウフヘーベンを期待したい。 また、よりデータやファクトに基づいた検証なども広がるといいなと期待している。
「一流」を育てるための7大方針55か条
はじめに 子どもは親のどんな教育方針に感謝している?
第1章「主体性」を最大限に伸ばす 自分を知り、自分で決められる力を育てる
自由に決めさせ、自分らしさを育む支援をする
Ⅰ 自由に決めさせる
1自由を与え、自分を探させる - 自分で決断させて、自己認識を深める
養うことが可能
- 自分にとって何が大切で何が好きなのかの自分探し
- 自分で決断できる力
親が勝手に習い事を決めない。長続きしない
- 子供を大胆に信じ、決定権を広めていく
2子どもに目標を設定させよう - 「嫌なゴール」に向かって頑張る子はいない
- 自分で目標を決めた時の子供の頑張りは親の想像を凌駕する
- 子供の自主性と責任感、集中力を引き出すために、自分で目標設定させることが大切
3進路に関し、子どもの意思を尊重せよ- 重要な決定は子どもに下させる
- 進路を押し付けると子供の人生が破綻する
- 世間知らずで時代遅れの親が子供の未来を邪魔することほど醜く、わだかまりを残すことはない
Ⅱ 助けすぎず、サポートする
4自主性は尊重しても、アドバイスは十分与える - 「任せるだけ」では育たない
- 「放任」と「放置」は違う
- 方向性だけは強く助言すべし
- 選択の基準を教える
- 子供に言って聞かせたい場合、年齢を考慮する必要はあまりない
5選択肢を示し、最終選択は子どもに任せよ - 選択の連続で判断力が養われる
- 「個性に応じた選択肢」を示し、子供に決めさせる
- 自分で決断したら、途中で放棄しても努力不足や責任感、慎重に判断する重要さを教えられる
6過保護に育てない - 過保護と育児放棄のあいだのバランス
- 過保護の最大の問題点は失敗を通じて学ぶ機会を子供から奪っていること
- 「時頭」「主体性」「積極性」の育を親の過保護や過干渉がはばんでしまう
Ⅲ 自分らしさを育む
7個性を尊重する - 「人と違っていてもいい」と教えよう
- 他人と違うことを恐るなと教える
- 自分の考えは何か、自分は何をすべきかを自分で決める習慣を持たせる
- 子供にお前はどう思うか聞き返し、意見や感想を言わせる
- 協調性は時に事なかれ主義になる
8「人に迷惑をかけるな」より「役に立て」 - 過度な慎重さより、志が大切
- 迷惑をかけるなばかりだと萎縮し、主体性が育たない
- 志を抱き、誠実に生きて、よい人脈を作ることを心がけるように教える方が良い
9「小さいこと」から自信をつけさせる - 小さな自信が「伸びしろ」をつくる
- 特定の分野で得た自信や成功体験のおかげでその後の大きな飛躍につながる可能性
自分で決めさせよう- 「主体性の有無」は、出身大学と無関係 自由に決めさせる 助けすぎず、サポートする 自分らしさを育む
第2章「視野」を広げ、天職に導く- 選択肢を増やし、得意分野に進ませる
視野を広げる習慣を持たせ、天職を探させる
Ⅰ 視野を広げる
- 「視野を広げさせて天職を見つけさせる」教育はもっとも貴重な教育の1つ
- 自分の好き嫌い、強みと弱み、価値観を理解できている人は将来の職業選択において天職に近づきやすい
- 「知的興奮」「知的充足感」を覚え、視野を広げて思考を深めることの楽しさに気づき、ようやく自律的に勉強するようになる
- 一流のリーダーは例外なく、すさまじい読書家
- 海外生活の経験により、自分や自国を相対的に見られることが大きい
- 国内においても原体験の機会がある。万博などの経験
1視野を広げ、知的好奇心を刺激する - 子どもが自分で視野を広げるのは難しい
- 自立的な学習習慣の要は知的充足感
- 親が提供する様々な経験が知的好奇心を刺激し、やがて自分から勉強するようになるきっかけに
- 「知的充足感」を覚えることが、学習を続けていくためのエンジンになる
- 子供は自分で視野を広げるのが難しく、親の努力が子供の視野の広さを決める
2読書で知見を広め、学習習慣を身につけさせる - 読書はすべての学力の基礎になる
- 「どれだけ活字に触れたか」が一生を左右する
- 読書で視野が広がり、好奇心が強まり、親から言われなくても勉強するのが当たり前になった
- 親が自ら勉強する姿を見せるなどで自分自身を見本にさせた
- 毎日1時間くらい親子で読書をする時間を捻出すべきだった
3「好きな本」で読書を習慣化させる - 押しつけるから読まなくなる
- 読ませたい本じゃなく、子供が読みたい本を読ませる(押し付けない)
- 子供の関心に合わせ、本を選び与えることが子供を本好きにする第一歩
4世界に視野を広げる - 多様性教育の重要性
- 広い世界観は子供の大きな財産
- 頭でっかちにnarあない、地に足がついた考え方と広い視野を持たせることに家庭教育の重点
Ⅱ 天職への道をひらく
5「自分から興味を持ったこと」を応援する - 好きな気持ちがやる気を伸ばす
- 好きなものに夢中になる過程で「積極性」が生まれる
- 子供が自分から興味をもったり、夢中になった対象が学校の教科や習い事と直接関係なくても大いに歓迎し、応援する
- 例、ペットを飼う → 生き物に対する思いやりの醸成、自主性や責任感などを学ぶ
- 自分からやりたがることをどんどん体験させてあげましょう
6才能の種を見つけて「原石」を磨く - 宝石も磨かなければただの石になる
- 親の応援は子供の強いモチベーションになり、物事を継続する力を育む
- 才能を開花させるのに親の存在を抜きにしては語れない
- 好きなことを追求し続けられることほど幸せな人生はない
子どもの視野と選択肢を広げ、勝てる分野で才能を伸ばす 視野を広げる 転職への道を開く
第3章 やり抜く力「グリット」を育む - 真剣に挑戦させ、簡単にはやめさせない
- 「賢さ」よりも「モチベーション」と「根性」
- 「あきらめずに最後までやる」という精神力は仕事能力の一流と二流を決める分水嶺
- 「完遂能力」の高い人に対する信頼感は高い
- 常に自分が行動の起点になる"セルフスターター"であることが圧倒的に多い
Ⅰ モチベーションを高める
1モチベーションを上げる秘訣は「挑戦させる」こと - 挑戦が子どもを大きく成長させる
- 子供を言い出しっぺにする
2子どもの応援団になる - 子どもの挑戦をサポートせよ
- 親は自分の見識のなさが子供の挑戦を阻んでしまいかねないことを自覚するべき
- 仮に最初は否定的でも最後は信じて応援してやること
3子どもに期待を伝える - ただし、重圧にならないバランス感覚が重要
- 頑張れる「いい期待」と負担になる「悪い期待」
- 背景に親の愛情を感じさせる適度な期待は強いモチベーションになる
Ⅱ 真剣に最後まで続けさせる
4「本気」を確かめて投資する - 湯水のような教育費は、無駄か逆効果
- 子供の本気度を見極めて支援することが大切
5真剣にならなければ叱る - 「一生懸命にやる習慣」をつける
- 子供は「優しさ」だけを求めているわけではない
- 子供の成長を支援するからには親には「発言権」も「見守る義務」もある
- 一生懸命に取り組んでいるときは惜しみなく応援し、一生懸命でないときはこっぴどく叱る
- 部活の怠け癖は部活を超えて人生全般に大きな悪影響を及ぼす
6途中で簡単にやめさせない - 中途半端に投げ出す癖をつけない
- 「途中で投げ出さない習慣」を与えることは子供の「やり抜く能力」や「秘めた才能」を引き出すうえで決定的な重要性をもつ
- やめたがる子供を「石の上に3年」座らせるには、親自身が強い意思を持つ必要がある
- やめるには何を達成する必要があるかという目標を子供に決めさせるのも有効
7「失敗を乗り越える強さ」を身につけさせる - 失敗から教訓を学ぶ習慣をつける
- ミスは叱らず、原因を考えさせる
- 失敗を叱ると子供は萎縮し、嘘つきになる
- たくさん失敗を経験することで、思うようにはいかないことに対する対処法や乗り越え方を学ぶ
- 失敗を素直に認め、包み隠さず失敗の原因を自分で考えることの大切さを教えましょう
転んでもあきらめない人が、結局成功する── 七転八倒のススメ モチベーションを高める 真剣に最後まで続けさせる
第4章 一流の「コミュニケーション能力」を磨く - 人から信頼されるために必要なコミュニケーション能力の本質
相手を理解し、心を通わせる習慣を身につけさせる
- 一番重要で高級なコミュニケーション能力は「聴いて、相手を理解する力」
- 合意形成のためのコミュニケーション能力で大切なのは、反論されたときにそこから冷静に建設的に議論を発展させる「知的耐久性」だ
- 一流のリーダーは自分の視点や価値観を押し付けず、いったん相手の意見を受け止める心の余裕がある
- 「感謝する習慣」の大切さ
Ⅰ コミュニケーションに慣れさせる
1「社交の場」に参加させる - 「場慣れ」が子どもを社交上手にする
- 子供のころのコミュニケーション経験が一生影響する
- 子供に大人たちと接点を持たせるのはコミュニケーション能力を大いに高める
- 人見知りをしないことや物怖じをしないことが初対面のコミュニケーションを図る上で大前提であり、それらを育むためにも集団でのクラブ活動の経験が効果的
- ケンカや揉め事は人間関係のルールを知るいい機会になる
- 閉鎖的な子供にしている責任は親にあることが多い
2「書く習慣」を身につけさせる - 書くことが好きな子どもに育てるコツ
- 日記や読書感想文、手紙を書くように誘導してあげることは、特に理路整然と話す能力を獲得させる上でとても効果が高い
- 昔から筆まめで何かにつけてものを書くことが好きだった人たちはみなコミュニケーション能力が抜群
- 読書感想文も効果的
- 考えていることや本の要約を簡潔に書かせ、根気強く文章を書くコツをつかませる
- 句読点の間違いや文章の重複なども含めて、優しく丁寧に感想を書いたり指摘をすると文章力はぐんぐん伸びる
3外国語教育は、幼少期から慣れさせる - 幼児期に英語を学べなかった後悔は大きい
- 外国語教育は幼少期から徹底的に始めた方がいい
4小さいころから「何でも話せる相手」になる - 子どもの悩みや希望を知っているか?
- 思春期にうざがられる前に親子の信頼関係を構築する
- アンチパターン:子供が幼い頃は仕事で忙しく子供に真剣に向き合わなかった
- 子供に対して権威的に振る舞わず、子供の世界を理解しようとする柔軟な姿勢を持ちたい
Ⅱ 異なる視点・価値観・感情を理解させる
5子どもと積極的に議論せよ - 「親の会話レベル」が子どもに受け継がれる
- 批判を受け入れ、建設的に議論する力を養う
- 反論を素直に受け止める姿勢を示すことで、建設的な議論のマナーを学ばせる
6親の「価値観」を押しつけない - 対立する意見・価値観・視点から学ばせる
- 親が価値観を一方的に押し付けると、子供は「何を言っても無駄だ」と感じて、やがて本気で親と議論をしなくなる
- 聞きたくない話にも耳を傾け、対立する意見や価値観をよく聞き、尊重することの大切さを子供に教えてあげる必要がある
- 相手が子供だからと頭ごなしに否定したり、親の意見を無理に押し付けるのは大変危険
7感情的にならず、理由をしっかりと伝えて叱る - 怒るのではなく、気づかせる
- 怒鳴りたい気持ちを我慢して、自分で間違いに気づかせる
- 「親の怒り方」はそのまま「子供自身の怒り方」に直結する
- 激しく叱りつけるなどコミュニケ〜^ション上の恐怖を経験すると、極端に親を恐れるようになったり、大人への不信感が生まれたりしてしまう
- 感情的な叱り方をすると、後悔は子供が巣立ったあとの長期間、ずっと続くことになる
- 子供に本心から間違いに気づかせるような穏やかな話し方を心がける
Ⅲ 心を通わせる習慣を身につけさせる
8感謝することの大切さを教える - 家族でも必ず「ありがとう」と言い合う
- 「感謝の習慣」が人格的な魅力をつくる
- 周囲に感謝し、それを表現して信頼関係を築けるかどうかは、仕事をしていくうえで大きな差が出る
- 親が足るを知り、小さな喜びを見いだすことができ、感謝する心で日々過ごしていれば、その姿勢に子供は影響を受ける
9相手の立場に立って考える癖をつけさせる - 弱者の痛みがわからなければ信頼されない
- 立場の弱い人を思いやる気持ちを育む
- 相手の気持ちや立場を思いやれるかが重要
- この感性は心が純粋な幼少期の体験と、親の感じ方、考え方に大いに左右される
- 心配りに配慮のない親に育てられると、正しくないと気づくのに時間がかかったり、失敗を重ね、人を傷つける側に立ってしまうこともある
10 動物を通じて思いやりの心を育む - ペットの飼育からこれだけのことが学べる
- 子供は家族以外の人の痛みに共感できる心を養う上で、動物の命を扱う読書や体験が貢献する
- 年齢に応じて書かれた良書の読書ほど、優しさや他者の痛みを思いやる心を育んでくれるものはない
- ペットの世話で「命への責任感」を育む
意見、価値観、考え方、事実認識の違いを超えて信頼関係を構築する能力 コミュニケーションに慣れさせる 異なる視点・価値観・感情を理解させる 心を通わせる習慣を身につけさせる
第5章 これで自分から「勉強」するようになる - 放任や強制より、「動機づけ」が大切
- 子供のモチベーションを高める上で一番大切なのは何かと言うと、学ぶ楽しさを教えることに尽きる
- 幼心に「疑問が解ける喜び」を味あわせ、理解する喜びを体験させる
- 大切なのはつまるところ「なぜこれをしなければらないか」という納得感の醸成
- 子供に勉強させる上で「周りの人も頑張っている」という環境要素は決定的な影響をもつ
子どもは「自由」にしても、「強制」しても勉強しない ── モチベーションと習慣・環境が大切
Ⅰ「習慣づけ」をする
1勉強を強制しない - 無理やり勉強させると、自分から勉強しなくなる
- 中高生の子供が勉強しないと嘆く親は小学生のときに何も手を打ってない
- 教育を押し付けるのではなく人生のためになる貴重なギフトと考える
- 子供にとってもっとも大切な勉強環境とは、そばにいる親自身が「学習習慣」を持っていること
2幼少期に「学習習慣」を贈る - 幼少期の学習習慣は人生を通じて継続する
- 学習習慣と学ぶ自信は中学生になるまでにつけてあげる
- 朝起きると歯を磨くのと同様に家族の自然な生活リズムに子供の勉強時間を組み入れる
- 勉強の時間を「苦しい時間」にしないことも大切
- 成功体験をもつと、眠れる獅子が目覚めたかのように、目標に向かって主体的に取り組み、集中力を発揮する
3楽しく思考力を伸ばす - 「なぜ」と問いかけよ
- 親からの問いかけが「考える習慣」をつくる
- 子供に対して幼児語で話しかけず、幼い頃より子供を一人の人格として対等に付き合う
- アメリカでは日本ほど詰め込みではないせいか、習ったことを実によく覚えている
- 解のない質問をするなど、子供を様々な面白い質問で不思議がらせて、自分で考える楽しさを教える
Ⅱ 「勉強への動機づけ」をする
4勉強の「メリット」を教える - 子どもは社会に出た後の「勉強のありがたさ」を知らない
- 勉強する納得感を高めよ- 「勉強の意義」を知らなければ頑張れない
- 勉強をする必要性とメリットを幼心に自分で見出させることが、その後の自発的学習を大いに助ける
- 子供が自主的に勉強の意義に気づくことは難しい
- 大人にとっては当たり前でも子供には伝えないとわからないことがあるもの
- 親が学歴社会の実情を子供に話して聞かせ、それがモチベーションになった子供も多い
- いつか目標が見つかったときに、選択肢を狭めないためにも勉強が大切なのだ
- 学問や教養は誰にも奪われず、生涯自分自身の力になり、時には励まし癒してくれるもの
5教育環境で子どもは決まる - 朱にまじわれば、赤くなる
- まわりから「いい影響」を受けられる環境をつくる
- 親や先生の言うことより、友人の影響の方が大きい
- 子供が成長できる、周囲からよい刺激を受けられる環境を整えたうえでの”自主放任”が大切
6勉強での「競争意識」を育む - 子どもの「勝ちたい」気持ちを引き出す
- 競争社会に入る前に競争に慣れさせよう
- 子供が将来厳しい競争社会に送り出される前に競争の仕方について教えてあげることも親の大切な仕事
7「報酬」を与えて勉強させてもいい? - 目先のメリットにしか反応しない子どももいる
- どうしてもやる気が起きない子には人参をぶら下げる(報酬制度)
- やる気が起きない子供には、性格に合った方法を探してあげることが大切
Ⅲ 「勉強観」を育む
8結果重視VSプロセス重視 - 結果もプロセスも大切に
- 結果を見つつも、努力を評価してあげる
- 結果を重視しすぎると心の狭い人間になり、周りとうまくやって行けなくなってしまう可能性もある
9とりあえず大学には進学させるべきか? - 進学すべき人と、そうでない人の違い
- 天職や目的が見つかっていない段階では、大学に行って選択肢を広げることは重要
- 若い頃に選択肢を広げることが、将来への大きな投資になる
- いろんな世界を見ることで人脈を広げ、やりたいことを見つけるきっかけにもなる
10勉強至上主義で育てない - 勉強ができても偉くはない
- ちょっとした物言いが子供の価値観に影響する
- 子供の道徳教育は親と一緒にしないとどうにもならない
- 親が偏差値で人を評価したり成績至上主義者だと大概子供もそうなる
- 稲穂のような子供を育てるには、親が持つ価値観や道徳観が大事
最も大切な勉強は、強い知的探究心を子どもに芽生えさせること 「習慣づけ」をする 「勉強への動機づけ」をする 「勉強観」を育む
第6章 「勉強以外の勉強」をさせる - テスト勉強より、「しつけ」こそが一生の財産に
幼少期のしつけと親の振る舞いが、将来の成功を大きく左右する
- 一流のエリートは何かとしつけが行き届いており、自主的に周囲の役に立つことをする
- 一番重要で施してあげたい3点
- 視野を広げて好奇心を刺激するために、いろいろ挑戦させてあげたい
- 勉強をしろ、とは言わない
- しつけは厳しくする
- 自分を律する自律心は社会に出た後で一流と二流を大きく分ける素養である
- 親の振る舞い方の通りに子供は育つ
Ⅰ 自制心・思いやり・教養をしつける
1自制心と他者への配慮をしつける - 他人の子はしつけができていてこそかわいい
- しつけで重要なのはまずは自制心を養うこと
- 親の他人への接し方の丁寧さ(および乱暴さ)は子供に影響する
- 他人の目から見れば、しつけができていて初めてかわいかったり、魅力的に見える
2まっとうな金銭感覚を身につけさせる - おカネを管理できなければ、いくら稼げても身を滅ぼす
- 子供が独り立ちして自主的判断をする上で「正しい金銭感覚」ほど大切なことはない
- 親子間では絶対にタブーにしてはいけない
- 勤労や自分の専門や特技、資産を提供してその対価をエル仕組みを教えるのに、上品も下品もない
- 金銭感覚はその人の人生を大きく左右する
3教養と感受性を身につけさせる - 家庭で芸術に触れる機会を増やす
- 教養や芸術的感性の有無は、単なる学歴エリートや金満家と尊敬される一流の人物を分ける大切な要素
- 教養はひけらかすものではなく、滲み出るもの
- 多くの人から尊敬され、信頼される人は教養や芸術的感性の豊かさが、その短い会話やたたずまい、執筆される文章にあふれている
- 優れた人はご両親が教養人だったり、教養を深める環境で育てられた場合が多い
Ⅱ 親の振る舞いで導く
4「役割分担」でしつけをする - 子どもが尊敬できる親であるためには?
- 厳しさと優しさのバランスが大切
5親の会話が、子どもの人間性をかたちづくる - その「一言」が子どもの足を引っ張ることになる
- 子供の前では冗談でも偏見を口にしない
- 親の会話は子供には意識への刷り込みになる
- 子供は純粋
- 狭い了見や偏見などの価値観は子供が広い世界に羽ばたいていくほど足かせになる
6子どもは親の真似をする - 「言っていること」と「やっていること」が一致しているか?
- 親ができない努力を、子供に要求しても無駄
- 誠実に生き、努力を惜しまない親の姿を子供に見せ、言行一致で子供を教育することは親となった人の基本と心得る
テスト勉強より幼少期のしつけが、子どもの一生を左右する 自制心・思いやり・教養をつける 親の振る舞いで導く
第7章 「無償の愛情」を感じさせる - 最も大切な親の仕事
おおらかに育て、「他人に受け入れられる自信」を育む
- 「自分は愛され、信頼され、受け入れられる」という根源的な自信を幼少期から育んであげよう
- 「受け入れられる自信」のルーツの一つは、さかのぼれば幼少期から潤沢に受けられてきた無償の愛
Ⅰ おおらかな環境で子どもを伸ばす
1プラス思考で、明るくおおらかに育てる - 母親の笑顔は、太陽の輝きに勝る
- いい環境で育った人たちが持っている自信の強さを、そうでなかった人が獲得するのには何十年もかかる
- 嫉妬心とは無縁の素直さや優しさ、強さは賢くて朗らかな両親の愛情に包まれた安全基地で育まれたもの
- 子供をプラス思考で明るい性格に育てたければ、まず親がそうあるべき
2父母間での「けなし合い」は絶対にダメ - 両親の不仲がトラウマに
- 性善説にたち、他人を信じるから自分も信じてもらえるという人間関係を享受できる
- 親が片方の親を貶めたりするような環境で育てると、子供に人間不信の種を植え付ける
- 家族や親戚間の問題で、子供に見せたくないものは”フタ”をする努力も必要
3他の子どもと比べない - 他人と比較せず、個性に応じて育てる
- 子供は他人と比較されるだけで、親から愛されてないと感じ、傷つくもの
- 親が思っているだけでは子供に伝わらない
4「正しいほめ方」で伸ばす - 子どもの努力を促すほめ方が大切
- 子供を褒めるときは、何を褒めるかが大事
- 具体的に努力した内容を褒め、さらなる努力を引き出し、難しいことにもい挑戦しようとさせる褒め方が大事
- むやみやたらに褒めすぎると、実力の伴わないナルシストを育てることになる
- 「どう褒めるか」が親の腕の見せ所
Ⅱ 無償の愛情で子どもを守る
5子どもの非行には執念で向き合う - 親が本気を出さなければ子どもは変わらない
- 非行の実態を把握し、グループから引き離す
- 手をこまねいていれば、一生後悔する
- 子供が非行に走る兆候を見せたときは、親の強い想いと執念で対応することがいかに大切か
- 親が子の疑わしい行動を盲目的に信じるのは非行を助長する行為と言える
6信頼で子どもを包む - 一方通行ではなく、双方向の信頼関係が大切
- 「信頼」をもっとも大切な価値観とする子供を育てる
- 親から信頼されて育った子供は自己肯定感や自信、期待に応えたいというモチベーションが育まれやすい
- 信頼は一方通行では成立しない
- 信頼していることを伝え、ちょっとしたことでも嘘をつかず、日々誠実に接していくことが子供の信頼感を育てる
7無償の愛を注ぐ - 親の最も重要な任務
- 子育てで一番重要なことは言葉と行動で無償の愛を確信させること
- より重要なのは言葉よりも日々の行動で感じさせること
信頼と愛情を感じさせる── 人に受け入れられる自信を育む おおらかな環境で子供を伸ばす 無償の愛情で子供を守る